株式会社ジェイ・プラン

COLUMN
だから開発はオモシロイ

第34回 日常のあんな事・こんな事

商業施設新聞 2017年7月18日(火)掲載

開発コンサルという仕事での日常、実に様々な『出来事』そして『出会い』に遭遇する。

➀とある大都市の有名SCの営業担当者から『空き区画があるのでファッション店を紹介して欲しい!』との依頼。さっそく無い知恵を絞りテナントのリストアップ、そしてそのいくつかに声をかけてみた所、『あそこなら出店してみたい!』というテナントがあり、引き合わせ、各種条件も問題なく営業担当者も気に入り、その後トントン拍子にうまくまとまった。あとはSCの理事会に諮り最終決定を待つばかり…ところが理事会から出てきた答えは『✕』との事。4人の反対にあった。その理由は?その反対理事というがどうやら地権者でしかも同SC内での同業者だという。『これ以上同業者を入れたら自分達が食われてしまう!』ですべてオジャンとなってしまった。地権者の意見とは強いものだ。その後未だに後継テナントは決まってない!

②大手デベロッパーの若い開発担当者と商談する機会がある。リニューアルとか新規企画等のテナント導入について、いろいろと希望・計画を聞いてみると『海外からの日本初出店』『他にない新業態』そして又テナントを目の前にして『我がSCだけの新しいMD開発できませんでしょうか?』等の言葉が口を揃えて出てくる。他SCとの差別化を図ろうとする意図は充分理解できる。しかしマスコミ受けし話題にはなっても、それがなかなか成功することがないのも現実だ。

③開発コンサルはつらいよ!というお話。

開発コンサルの日常の仕事の一環として、お客様であるテナントの種々の出店希望条件・戦略等を聞き、それに合うデべのSCを紹介し…というマッチング業務がある。勿論その逆でデべからの依頼があり進める場合も多い。いずれにしても『出店』という事実が発生し、いい結果=『売れる』事が双方にとってのプラスとなり、それが開発コンサルとしては何にも代え難い最大の『喜び』そして『実績』となる。

しかしそのプロセスによっては『出店』という『結果』にたどり着かないことも多いのである。むしろこちらの方が多いかもしれない。…とここまで書いてきて、なんだか『結婚相談所』と一緒じゃないかと思うのである。  デべとテナントどちらかが、何らかの理由で『お断り』の意があり、それを相手方に通告せざるを得ない時ほど辛い事はない!のです。いつの世も片思いの恋は辛いのか…。

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