株式会社ジェイ・プラン

COLUMN
だから開発はオモシロイ

第26回 開発と営業の狭間で

商業施設新聞 2016年11月15日(火)掲載

 テナントの開発担当者が、日常業務として『如何に出店・開発を進めていくか?』のプロセスから…今月はペンを進めてみようと思う。
先ずは、既に明確な戦略が整っているテナントもあると思うが、自社・自店の開発戦略を構築把握した上で、その戦略に合致する方面・地域はどこか?更にそこにはどんな商業施設があるか?その施設の年商規模、競合店は?等と進めていく場合が多いが、予め特定の商業施設をターゲットと決め狙い撃ちする場合もある。また売れっ子テナントになるとデべからの出店依頼などもあると思うが、商業施設間の生き残りをかけた競争も依然として強く、最近の傾向として地域間の競争も顕著に現れている例も多い。いずれにしても何処に点を打つかは最重要課題である。
次のステップとして希望した商業施設にたどり着いたとしても空き区画があるとは限らないが商談を進めていく中で、リニューアル計画・退店区画情報とか得られる場合もあるが、仮に運よく案件が出て具体的に出店交渉になるとしても、ここからが大切。店内立地・経済条件等々をしっかり見極め、何度も現地に足を運び自社MDを考え、そして安易な妥協を決してしてはいけない。ムリな出店は後々必ず苦労を連れてくるのである。
ここまでの道のりが開発責任者として頭を悩ますが『ここなら売れるだろう!』と出店OKの判断をしたなら…というより出店交渉と同時に『社内根回しを怠るなかれ!』=社内を説得できるだけの資料作り、理論武装は絶対的に必要である。
この様な『出店・開発』案件を社内に持ち込み会議などでの検討に入ると営業担当者からは次のような『ネガティブな意見』『やらない理由』が必ず出てくる事が多い。
『そこは売れそうにない!』『売れるかもしれないがウチには合わない!』
売れなかった時の責任を取りたくないからなのかそれとも…?開発と営業共に『会社・店の発展成長』を願う事は一緒でも、それぞれの立場の違いにより思惑・考え方の違いが発せられるのは当り前の事である。責任のあるそれぞれの職責を尊重し合いながらの意見の交換、議論を戦わせながら『営業との狭間』で悩むことになる。
デべの出店開発担当者にとっても同じ事が言えるのである。
売れる売れないは時の運?正に神のみぞ知る!・・・ですか!

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