株式会社ジェイ・プラン

COLUMN
だから開発はオモシロイ

第17回 出店・開発担当者として

商業施設新聞 2016年2月16日(火)掲載

 年明けの1月パシフィコ横浜で開催された『SCビジネスフェア2016』へ行ってきた。
40回の歴史があるという。
全国の様々なデべのみならず、テナント企業、そしてサポート企業等約530ものブースがあの広い会場に出展し、立場の違いこそあれ何らかの業界関係者=来場者が3日間で約6万5千人もあり実に大盛況であった。 そこには大名題として『出店・開発』というキーワードが見えており、業界の片隅とはいえそれに携わっている一員としても実に興味深く歩いてきた。
 果たして『出店・開発とは?』という永遠の課題にどの様に対処していったらよいのか迷うところであるが、思いつくままにいくつかのポイントを挙げてみたいと思う。
 先ずテナントにとって、検討案件が出てきたら…
➀何はともあれ現場へ行ってみる事である。よくあるのが一度足を運んだけど『全然人がいなかった!』から✕と言う。これが最悪。点で見るのではなく時間・曜日を変えて何度も足を運ぶことが肝心。
②そのSCに果たして自社の店舗が合うのか?しっかりとデべの考え・姿勢を聞いてみる。 
③そして施設全体の年商、更に業種別の売上
・坪効率等も大いに参考になるので忘れずに。
その際注意すべきは示された数字=売上高について、デべ担当者によっては何割かふかしたデータが出てくる場合もあるので要注意。④そのSCに出店しているテナントに知り合いがいればいろいろと取材?してみるのもいいが、その店が売れていれば◎と言うし、売れてなければ✕と言うので、しっかりとした判断を!
 続いてデべにとってテナントとの商談時にしなければいけないことは以下の3点が考えられる。
➀経営者の経営に対しの考え・姿勢そしてMDが自社SCに合うのかどうかの判断?
②社員教育・店長育成プランがどの様になっているか?最重要課題かもしれない。    ③既存店を何度か現調し『お客様』になってみるのも一考。飲食・物販・サービス店に限らずその店に何人位従事し、その接客は?物販店なら在庫は十分あるのか?イロイロと見えてくるものがある筈だ。
 以上いくつかの例を挙げてはみたが、あくまでも参考例であって、デベ・テナントの出店・開発担当者として本当に大切なのはしっかりとした『自社の物差し』=判断規準であり、それを構築できた企業こそが勝ち残っていけるのではないだろうかと思うのである。

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