株式会社ジェイ・プラン

COLUMN
だから開発はオモシロイ

第20回 求められる開発担当者とは

商業施設新聞 2016年5月17日(火)掲載

一般的に出店開発には次のようなプロセスが考えられる。
➀先ず会社の出店開発方針ありきである。本年度出店は何店舗という年度計画。そして中長期計画としての今後*年後までに**店舗。そして売上目標***億円を目指す。
②更に立地戦略がある。具体的には本年度は神奈川方面を重点地域とし、将来的には都心駅ビル出店を中心にシフトするとかである。
但しこれらの計画をしてない会社も結構あるが…。
 厳しい消費経済情勢下と言いながら開発現場の今、案件は意外と数多くある。SCの新規開発・リニューアル・定借切れ・売上不振店舗の撤退等々理由は様々であるが、但し駅前立地での路面案件は良質であればあるほどなかなか表面化せず案件取得が大変難しい。
これらの戦略の中で開発担当者としてはどう考えて、どの様に行動すべきか即ち的確な判断による『考動』が求められる。アチコチから声のかかる、ごくごく一部の『人気お呼ばれテナント』そして引く手あまたの『超人気のSC』は別として、大多数の開発担当者としては『考動』に頭を悩ますことだろう。
たまにお声がかかったとはいえ、又ノルマがあるからと言ってむやみやたら出店するわけにはいかない現実がある。
なんと言っても自社の特性・MDを考慮した上での精査そしてスピードが要求される。
精査とは地域特性・SC規模効率・競合店・消費性向等…があげられる。これらを何度も現地に足を運びしっかりと自分の目で確かめた上でのジャッジが要求される。当たり前のことだがなかなか難しい。分からない事は関係者から聞くなり調べるなりしての徹底的な情報収集は欠かせない。
当然ながら同時進行での、経済条件その他付帯条件のタフな交渉事があるのは言うまでもない。そして『出店しよう!』との開発担当者として自分なりの決断をしたら『社内根回し』も不可欠だろう。それには先ず周りを納得させる為の自信ある『説得力』も重要な要素になってくる。
その為の集めたデータを屈指した資料作りも綿密にしなければならない。
この様な基本的な『考動』を何度も何度も繰り返すうちに『的確な判断力』が醸成されるのである。
それ程開発とは奥深いものである。
あらためて『考動』『説得力』『判断力』の3つのキーワードがしっかりとインプットされて初めて『求められる開発担当者』なのである!

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