株式会社ジェイ・プラン

COLUMN
だから開発はオモシロイ

第13回 入り口を間違えたらしい?

商業施設新聞 2015年10月20日(火)掲載

先日昔から知り合いのファッション店の社長にこんな愚痴を聞かされた、ビールを呑みながらの席で。
前から狙っていた都心のとある駅ビルが来春リニューアルをするというので是非とも出店したいと思い、さっそく連絡をしたら運良く『話を聞かせて欲しい』という。
訪ねてみると若手の営業担当者が相手をしてくれ『是非とも出店したいのですが…』『MDはこうです。』等と、企画書持参で熱意を込めてプレゼンテーションを行なった。そして最後に『それでは検討して、後程ご連絡させていただきます。』と好感触に喜んでいた。
ここまではよくある事。しかし1か月程待ってもなしのつぶて、しびれを切らし改めて連絡をしたところ『既に全店決定しました。』とけんもほろろにあしらわれてしまったそうだ。
 同じ頃その社長の友達の店(テーストはほぼ同じ)はそこへの出店がトントン拍子で決まり開店準備中との事。『どうやら入り口を間違えたらしい?』『あの店よりうちの店の方が売れてるのに…。』等と愚痴っていた。
MDが合わなかったかもしれない?若い営業担当者がその案件を自分だけの引出しにしまって置いただけかもしれない?いくつかの理由が考えられるが、真相が語られることはない。開発に限らず商談は入り口を間違えると一向に話が進展しないことは珍しくもない。
出店にはデベロッパーとテナントそれぞれの思惑・都合があり一筋縄ではいかない。つくづく『出店開発』は難しいと思う。だからこそオモシロイのかもしれない。開発担当者のあなたもこのような経験をしたことありませんでしたか?
 デべロッパーから引く手あまたの人気テナントは別としてこの様な場合、しかるべき人(会社)に担当者を紹介してもらうのが一番の近道、しかもキーパーソンを!
かくいう我社の日常リーシング業務においても、以前はよくあった。特に『新規開拓』の場合、電話をし用件を伝えても担当部署(人)になかなか繋いで貰えなかったり、その場で切られてしまう事は何度も経験をしている。
いずれにしても、開発とは『実績』それに裏打ちされた『信頼』がモノ言う世界のようだ。それは会社についてくるのか?ヒトについてくるのか?

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