株式会社ジェイ・プラン

COLUMN
だから開発はオモシロイ

第1回 だから開発はオ・モ・シ・ロ・イ

商業施設新聞 2014年10月21日(火)掲載

 今、日本のショッピングセンター(以下SCという)の数はゆうに3000を超えている。 平成26年だけでも60以上の新設オープンが有り、SC内の店が増えているのである。その反面シャッター通りと言われる位空き店舗が多く見受けられる商店街なども珍しくない。
 4月の消費税増税後の消費の落ち込みが想定以上に厳しく、中小零細業者に限らず大手においても四苦八苦の状態。消費環境が好転する気配が少しも感じられない。 世の中がこうだからといっても資本主義経済社会においては脱落することは決して許されず、何もしなければやがては『死』を意味するのではないかと思うのである。 既存店の数字がヒト桁ならぬフタ桁減も珍しくなく、前年割れは当たり前の『店』が増えている。
 と、厳しい経済情勢を述べてはみたが、増え続けているSC自体も生き残りをかけてあの手この手で必死である。当たり前のように『強い店』『売れるSC』と『それ以外の店・SC』の格差が顕著になってきている。 (どの業界でも同じだと思うが。) しかし如何なる時代においても『消費』が消えることはない、そこに『生活』がある限り。
 対照的にその頃のイトーヨーカ堂は……契約内容その他チェックは大変厳しいが、とにかくテキパキだった。今思い起こせば、開発リーシングの面からその企業体質の一端が見えたのである。
 生き残るための方策・戦略は必ずある筈だ。 『強い商品・MD力』『存在感のある差別化』は必須条件であるが、企業の拡大戦略のひとつとして最重要課題になってくるのが『開発』『立地戦略』ではないだろうか、というよりそれを抜きには考えられないとも断言できるのである!
 この仕事(SCの企画開発プランニング・テナントの出店サポート・開発代行)に携わって20有余年、今思うことは『強い店』『売れるSC』ほど『開発がウマイ』、どこでどういう風に『情報』を集めてくるのか、そしてその『情報』はどこから来るのか?正に情報力の差、勝負に長けているのである。 言えることはその『良質な情報』とはどんなにアンテナを張っていても引っかからない。 『電脳の世界』には、キッカケにはなってもいきなり流れて来る事は決してなく、すべて『ヒト』を通しての『仕事・作業』なのである。
 という事で初回いささか固くはなりましたが、これまで20有余年関わってきた『開発業界』そこに関わる様々な出来事、皆様の知らない裏話、人間模様等などそしてあんな話こんな話、時にはちょっと為になるノウハウ等も混じえながらペンを進めてみたいと思っております。
 だから『開発』はオ・モ・シ・ロ・イ!という・・・

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